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お客さんの言葉に涙…

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僕はフリーランスでWeb制作の仕事をしている。

先日、クライアントから電話をもらった。電話が来た際、クレームだと思った。クライアントからの連絡といえば、真っ先に納品物の不備を指摘されるケースが頭をよぎる。今回もそのパターンだろうなと覚悟を決め、応答と同時に猛烈な号泣と共に謝罪を決め込もうかと考えた。

電話の内容に言及する前に、元々の発端となった案件について話をしたいと思う。事の起こりは3ヶ月ほど前、知人から仕事の相談を持ちかけられたことから始まる。その人はいわゆる自宅サロンという形で開業をしている人で、相談の内容はサロンのお客さんを増やしたいから、なんとかできないだろうか?という物だった。

やってみなければ結果が見えてこない相談内容だ。作るものが具体的な依頼であれば、それに必要な技術を自分が要しているかジャッジして、実現可能であれば快く引き受けることができる。たとえば「ブラウザの真ん中に赤い丸を表示してくれ」という事であれば、そこに至るプロセスは容易に想像がつき、明確に提示されている要望に沿って作業を進め、完了まで突き進んでいけば良いだけだ。まぁ、そんな依頼ないけど…。だけどこの手の依頼だと、突き進んだ先の結果が想定していたものと違う場合が考えられる。分かりやすく言えば「集客は増えなかった」という残念な結果に終わること。この手の依頼は「引き受けたならちゃんと成果あげろよ?」なんて感じのプレッシャーを感じる。ちょっとだけ気が重い。しかし引き受けないわけにはいかない。そもそも僕みたいな仕事は、そういう要望を実現するためのものなんだし。

話を戻そう。相談の主である知人だが、これまで全くWebでの施策をおこなってこなかったわけではない。一応サロンのWebサイトは存在するし、SNSで告知をしたり、習い事やスクールに関する情報を取り扱う媒体に出稿したりしてたようだ。いろいろと試したが、期待する結果は得られていないという状況なんだとか。さて、どうしたものか。

より詳しく内情を聞いてみると、問題点はいろいろあった。サロンのWebサイトは高い訴求効果が見込めるものではなく、ひとまず「用意しとかなきゃマズイよね」といったノリで、必要に駆られて作った代物であること。そしてSNSでの告知は、既存の顧客に向けた比較的クローズドな利用方法に留まり、情報媒体への出稿は多少の集客はあるものの、その他大勢の同業種の中に埋もれて費用対効果が薄く、採算が取れないものであった。そりゃそんな状況なら新規の顧客獲得は厳しいよねと、ついウッカリ口を滑らせてしまいそうになる。

とりあえず採算の取れない情報媒体への出稿はストップすれば良い。SNSを既存顧客とのコミニュケーションツールとして問題なく運用してるのであれば、そこにわざわざメスを入れる必要もなかった。というより、僕が手を出して何とかなるものじゃなさそうだなと諦めた。そうなるとサロンのWebサイト改修が選択肢として残るが、こちらもサイトをリニューアルしてコツコツとコンテンツを増やしてゆくには、資金的な体力が持ちそうにない。地道なブランディング戦略を展開するための要望であればそれで良いが、いま必要とされている解決案とは言えない。

訴求効果が見込めるLP(ランディングページ)を作成して、リスティング広告に出稿する。これがベストなように思えた。最初は直感的にそう提案したが、仮説を立てて検証らしきものをするうちに、これが道理に適った案に思えてくるから不思議だ。マーケターでもない僕の検証なんて、ちょっと怪しさたっぷりなのだが、もっともらしい理由をつけて資料を添えてしまえば、なんだか実現できそうな気がしてくる。案の定、知人もすんなりとOKを出してくれた。そして契約書を交わして、知人はクライアントになった。これで失敗したら僕はペテン師かもしれない。

製作自体はスムーズに終わった。問題は広告出稿だ。これまで一度もやった事はない。Googleアドワーズの本を読みながらなんとか進めてみる。アカウントを取り、思いつく限りのキーワードを追加して出稿。出稿後一週間は様子を見ながら入札単価の調整。さらにキーワードを追加&調整して、サイトの内容も適宜変更を加える。「あなたがOKしてくれた提案どおりに作業しましたので、これで完了ですよね?」なんて無責任な事はしたくない。ペテンで終わらないよう、可能な限りアフターフォローに尽力した。

さて、ここまでのプロセスを経て、先日の電話である。

「忙しくて大変なんだけど・・・」

愚痴っぽかった。嬉しい悲鳴といった類のセリフだった。望む結果が得られたようで安心したし、シンプルに嬉しかった。「ありがとう」と言われるより、なんだか生々しくてグッときた。泣いたような気もするが、もしかしたら気のせいかもしれない。

嬉しかったので日記にした…というだけの事です。無駄に長いし教訓的な事もないので、読んでくださった方は何の学びもなく、ただただお疲れになったかと存じます。

深くお詫び申し上げます。

以上でございます。